ロシア語動詞の第二変化と歯音、唇音変化

動詞の現在規則変化には、第一変化の他に第二変化がある。また、第二変化に関連した変化として歯音、唇音変化がある。

動詞の第二変化

動詞の第二変化は、第一変化と似たような手順で行える。第二変化動詞のговорить (言う、話す)を例に解説する。

1.語尾の-ть及びそのひとつ前の文字をとる

говорить→говор-

2.人称に合わせて、以下の表の語尾をつける
単数 複数
第一人称 -им
第二人称 -ишь -ите
第三人称 -ит -ят

говоритьであれば
Я говорю 私は話す
Ты говоришь 君は話す
Он говорит 彼は話す
Мы говорим 私達は話す
Вы говорите 君たちは話す もしくは あなたは話す
Они говорят 彼らは話す
となる。

歯音変化

第二変化の動詞中、語幹末の子音字がある特定のものであるとき、第一人称単数に限り子音の交代が起こるものがある。そのような動詞は歯音変化の動詞と呼ばれる。

歯音変化の方法

第二変化動詞の語幹末の子音字がд, з, с, т, стの時、それぞれд, з→ж, с→ш, т→ч, ст→щ と置き換える

переходить (歩いて渡る) 第二変化
語幹
переход-
一人称単数形
Я перехожу 私は歩いて渡る

  • Я перехожю ではない。ロシア語には正書法の規則と呼ばれるものがあり、жюという綴りは許容されない。

唇音変化

第二変化の動詞中、語幹がある特定の語尾を持っているとき、第一人称単数に限り子音字лが語幹と語尾の間に挿入されるものがある。そのような動詞は唇音変化の動詞と呼ばれる。

唇音変化の方法

第二変化動詞の語幹末のの子音字がф, в, п, б, мの時、子音字лを語幹と語尾の間に挿入する

любить (愛する) 第二変化
語幹
люб-
一人称単数形
Я люблю 私は愛する