ロシア語における名詞の文法性
ロシア語の名詞は、三種類の性(男性、女性、中性)のいずれかに属する。この分類には、その名詞が何を指しているかと基本的には無関係である。ロシア語の文法性は多くの場合語末の文字で判別できるので、以下にその方法を記す。
男性名詞の見分け方
名詞の語末が 子音字, й, ь のいずれかであること
例
товарищ (同志)
чай (お茶)
конь (馬)
女性名詞の見分け方
名詞の語末が а, я, ь のいずれかであること
例
книга (本)
неделя (一週間)
площадь (広場)
中性名詞の見分け方
名詞の語末が о, е, ё, мя のいずれかであること
例
яйцо (卵)
поле (野原)
житьё (暮らし)
имя (名前)
補足
語末がьの名詞について
上に記したように、ьで終わる名詞は男性、女性両方の可能性があるが、それを見分けることは少数の例外を除いてできない。なので、一語一語覚える必要がある。
語末がмяの名詞について
これは一見、яで終わる女性名詞に見えるが、яの手前にмが来て語尾がмяとなっている場合は必ず中性である。
この語尾を持つ名詞はロシア語を通して十語ほどしかない。その中でも、имяとвремя (時間)は使用頻度が高い。
語末がа、яの男性名詞
男性を指す名詞であっても、女性名詞のような語尾を持つものがある。
例
мужчина (男性)
дядя (叔父)
これらは男性名詞として扱う。ただし、格変化は女性名詞と同じである。このような例を見ていると、完全に文法性と自然性が無関係とは言い切れない気がする。